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コンクリート製品の劣化について【その2】「長期の劣化には二酸化炭素が起因する中性化」

公開日: : 最終更新日:2018/06/11 投稿者:岸川宏幸 仕事中, 鉄道資材

こんにちは、豊橋工場の岸川です。

今回は、コンクリートの劣化現象、第2段「中性化」について

先日、劣化した製品の取り替え回収品を検証させていただく機会があり、いろいろといじくってみました。

コンクリートの劣化現象として挙げられるのが、

・凍害

・塩害

・中性化(に伴う鉄筋の腐食)

・化学的侵食

・その他(構造性能、疲労、摩耗など)

などがあります。

今回の回収品は、積雪地方の現場だったことから、「凍害」であることが見て取ってわかりました。

凍害についてはこちら→【その1】

 

さて、ところで、「中性化」ですが、、、

「中性化」

中性化とは、主に空気中の炭酸ガス(二酸化炭素など)がコンクリートの多孔質組織に拡散し、化学反応によってアルカリ性であったコンクリートが中性化します。中性化したコンクリート中の鉄筋は錆びやすくなり、コンクリートの体力を低下させる現象です。

とあります。

今回、検証した製品は、おそらく凍害の影響から、ひび割れが多数生じていましたが、そのひび割れ部分の奥に鉄筋の存在があることも確認できたので、中性化が進行して、鉄筋の腐食に至っているのか、または、至ってしまったのかを確認してみました。

製品(コンクリート柱 Φ116x3300)

コンクリート柱の劣化状況について 20180530 JR東日本長野ver01 [互換モード]コンクリート柱の劣化状況について 20180530 JR東日本長野ver01 [互換モード]-2

地中に埋めてあった部分(深度1.3m)は茶色く土色になっています。

この部分の外観的劣化は全く観られませんでした。

50cmずつで輪切りにして、各部を観察しました。

凍害による劣化は、微細ひび割れの発生があり、その進行形として柱に対して縦に大きくひび割れが発生しています。

2018-05-16 13.55.36

断面から鉄筋の配置がよく確認できます。

2018-05-16 13.56.17

「フェノールフタレイン試薬を用いた中性化深さ測定試験方法」

中性化が進行しているかどうかは、フェノールフタレイン試薬(pH8~10の変色域をもち、pH13強までのアルカリ性で赤紫色を呈する液薬)を切断面に噴霧することで判定できます。

赤紫色に変色すれば、アルカリ性が保持されている、コンクリートとして正常であると言えます。

2018-05-16 13.58.23

画像のように、切断面は、しっかりと赤紫色となっており、中性化はほほとんど進行していないと言えます。

大きく断面を割いている箇所は鉄筋があり、その鉄筋の表面状態を確認するため、少しずづハンマーで崩していきます。

2018-05-16 14.03.18 2018-05-16 14.04.36

鉄筋にはサビつきが観られます。やはりひび割れ箇所の鉄筋はサビが発生し、腐食膨張で、さらにコンクリートが破断されるという現象が見受けられます。

この部分にフェノールフタレイン溶液を噴霧すると、ひび割れた溝部面は空気に触れていたため、変色はしません。つまり気中表面は中性化していると言えます。

中性化深さの測定なので、本来は、このような結果

コンクリート製品研修資料 20180530 JR東日本長野ver525 [互換モード]

画像のように、どれくらい進行しているかを測ることができます。

この深さと経時年月によって、鉄筋位置までのかぶりや、耐久性を検証することができます。

 

中性化は、一般的な環境下では、大気中の炭酸ガス(主に二酸化炭素)と反応していく現象なので、長期20年30年50年という長さで測られるのが一般的です。

 

ところで、この柱のこのあとですが、さらにコンクリートを破壊し、鉄筋を取り出してみました。

2018-05-16 14.05.38 2018-05-16 14.06.23

ひび割れに沿って、鉄筋はサビつきがあります。

この状態で建柱されていたのですが、今すぐ、崩壊したり、倒れたりするものではないですが、実際に供用されている耐久性能と照らし合わせて判断していただく必要があります。

弊社特殊配合であっても、劣化現象は防ぎきれない場合もあることも理解でき、ますます、高性能高品質のコンクリートを目指すべきモチベーションになりました。

ご相談、ご提供いただいたお客様には本当に感謝です。今後も日々精進して、満足いただける商品をご提供していきます!

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岸川宏幸

岸川宏幸

工場長&側溝アドバイザーフジプレコン株式会社
品質管理から営業へ。そして製造部に帰ってきました。製品は品質がよくきれいなモノであれば売れると思っていました。でも実際は、キレイであることは当然のことですが、現場に応じた必要なモノを提供しなければならないことがわかりました。コンクリート全般のご相談も喜んで承ります。
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