JRCケーブルトラフからJRC商品群の生コン配合に迫る!特殊配合とはいかに?
こんにちは、豊橋工場の岸川です。
春爛漫、心地いい季節がしばらく続きますが、コンクリートにとってもいい季節なんです。
今日は、禁断の!?JRCケーブルトラフに使われる生コンの配合について、少々ご説明させていただければと思います。
【コンクリートとモルタル】
コンクリートはご存知のとおり、セメント、砂、砂利などの骨材と水を混ぜ合わせたものです。モルタルとは、少しややこしいですが、セメントと砂と水の3種類。つまり砂利にあたる大きな骨材(粒の大きさが5mm以上のもの)を含みません。
【JRCケーブルトラフに用いられる生コン?配合】
実は、JRCケーブルトラフをはじめとするJRC商品群の配合は、正確な区分けで言うと「モルタル」なんです。、、、が、口頭での表現などややこしいので、生コンということにして、コンクリート製品ということにしています。
【特殊配合やいかに】
弊社カタログにも、「特殊配合」を使い、、、なんて書いてありますが、今日は、ここんところを少し掘り下げてみます。
特殊その1
まずは、大きな骨材(粗骨材5mm以上の粒径)を使ってないので、コンクリートの定義には入りません。なので、モルタル?かというと、それも微妙なんです。大きな骨材の代わりに、粒径が2.5mm~5.0mmまでの粒度に調整した骨材を用いています。そしてその骨材は、JISで言うところに道路用砕石7号に分類されるものなんです。この材料を使うことで、モルタルでありながら、薄層部材にもマッチした配合分布を作り出し、高強度に寄与する働きをしています。
特殊その2
富配合。って?配合の割合に対して、セメント量を極端に多く配分しています。無論、高強度を生み出す主原料です。
特殊その3
硝子繊維入りです。前回のブログはこちら→→→こちら
硝子繊維は、生コン配合中に19mmの短尺繊維を混入しています。一般的に、この硝子繊維(GlassFiber)を練り混ぜたモルタルをGRC(Glassfiber Reinforced Cement)といいますが、JRC特殊配合は、GRCではない適度な配分量にしています。このバランスが、薄層部材の曲げ強度の向上に寄与しています。
特殊その4
流動性、粘性の高い、動く生コンなんです。
JRC製品群の製造には、いくつかの製造方法がありますが、メインはライン製造で、生コンの打込みはテーブルバイブレータ(振動機)によって締め固めておりますが、最近の多種多様な形状の製品開発に応じて、無振動、高流動化させた生コンも利用しております。
この配合は、非常に高粘性で、生きているかのような動きがあり、流し込むだけで、型枠の隅々まで行き渡り、綺麗な外観をも生み出します。
そして、最初に「生コンにとってもいい季節」と言ったのは、配合設計される基準温度が20℃前後が標準とされているからです。そしてそして、今まさに、新しい配合の実験を重ねており、更に品質を向上させるべく努力しているところでございます!
昨今はAIやIoTが急速に進んでいますが、まだまだ人間の知恵を活かしたコンクリートと融合して、より良い製品を提供できるよう邁進してまいります!

岸川宏幸

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